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※赤字の日はお休みさせていただきます。
2010年、免疫学者「多田富雄先生」は次の言葉を残してこの世を後にされました。
「日本人が今の生活を続ければ、100年後には日本人全員がアレルギーで苦しむことになる」
…続きを読む…
私がアトピー性皮膚炎に遭遇したのは今から40年程前のことです。
息子が幼児のときに湿疹を発症し医師には「アレルギー性皮膚炎」と診断されていました。
改善しないのでいくつかの病院を点々とする中、アレルギーに詳しい医師として紹介されたのが当時の大阪府立羽曳野病院(※)皮膚科部長の青木敏之先生でした。
青木先生の診察を受けた際に「厚生省から新たにアトピー性皮膚炎という病名が追加されました。息子さんの病名は本日からアトピー性皮膚炎になります。」ということを聞きました。
これを契機に、アトピー性皮膚炎等アレルギーをライフワークとする人生が始まりました。
ステロイドをメインとする治療を続けている中で、皮膚の洗浄と保護・保湿の重要性に気付きました。
分子科学における私の専門はオレイン酸をメインとする脂肪酸系脂質です。
脂肪酸系脂質は、代表的な両親媒性物質であり、洗浄料として石鹸をはじめとして様々な界面活性剤の骨格に位置しています。
また、脂肪酸系脂質は細胞膜・皮脂膜等生体膜の基本成分として、人体のバリア機能の根幹を成しています。
市販の洗浄料や保湿剤をいろいろ試したのですが、充分な結果は得られませんでした。
この追究は、私の研究テーマそのものでもありましたので、自ら試作したものを息子の体にも試しておりました。
アトピー性皮膚炎のアトピー(atopy)の語源は、ギリシア語のatopos(奇妙な、珍しい)です。
息子がアトピー性皮膚炎を発症した当時は、今で言うところのアレルギーの始まりでした。
しかし、その後に食物アレルギーや気管支喘息、花粉症等アレルギーが次々と増えて、僅か40年余りの間に日本人のアレルギー罹患率は5割にまで達しています。
アレルギーは経済大国で急増していることから、先進国病・現代病とも称されています。
多田富雄先生の残した言葉には、生命と健康の原点と本質に背いた経済優先の現代社会へのアラームが秘められているような気がしています。
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(※)現在の大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター
現在、全国10箇所の医療機関で進められている「食物アレルギー予防のために、赤ちゃんのアトピー治療を発症早期から行う臨床研究」の実施医療機関になっています。
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(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫
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【お知らせ】
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