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※赤字の日はお休みさせていただきます。
3月23日の講演会において、表皮と脳とはルーツが同じ外胚葉であることを意味する用語「皮脳同根」についてご紹介しました。
ルーツが同じであることから、表皮は「露出した脳」とも表現されており、センシティブな組織である結果として、免疫系においても重要な役割を果たしていることを述べ、「経皮感作」がアレルギーの発端になっていることを予見したことをご紹介しました。
このことに対して多数の皆様にコメントやご質問をいただいてきています。
そこでその内容の一例として、歯の胚葉についての質問と歯科医の岩田夏彦先生の回答ををご紹介いたします。
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Q:歯の胚葉由来について教えてください。
この質問に対して、歯科医の岩田夏彦先生が、専門の立場から回答をしてくださいました。特に女性の方には大変有意義な回答ですのでご紹介をいたします。
A:エナメル質→外胚葉。
その他の象牙質・神経・セメント質・歯根膜・歯槽骨→外胚葉性間葉(外と中の中間)・中胚葉です。
歯の卵は、歯胚といいます。歯の頭のエナメル質ができて、胴体部分の象牙質・セメント質が出来て最後に根ができ、お口の中に萌えてきます。
乳歯は胎生6週間、永久歯は胎生20週間ぐらいから形成されます。
この時期の母体の栄養状態(鉄・亜鉛・カルシウム・タンパク質・ミネラル・ビタミン等)が良好であれば、子どもの歯の質を、母体の中にいながら強くすることができます。
あとでフッ素を塗るより数段、質を強化できます。
おもしろいのは、エナメル質が脳や皮膚と同じ、外胚葉由来であること。
もし、エナメル質が柔らかく(脳や皮膚と同じぐらい大切でなく)、すぐにむし歯になってしまったら、ここまで人類の健康寿命は延びていないでしょう。
エナメル質を外胚葉由来に作ってくれた神様に感謝すると同時に、何気なく歯を磨くことが、人間、長く生きることに繋がっていることにもっと気が付くべきでしょう。
わざわざエナメル質を強く作ってくれた神。
歯の成熟は、
①母胎内での石灰化(妊婦からの栄養)
②出産後の石灰化(唾液の中のカルシウム&リンおよびフッ素など)
がありますが、近年、①の方が歯の質にいい影響をもたらすため、マイナス1歳からの子育て(歯育て)支援が注目されています。
妊産婦さんの栄養管理にて歯の石灰化を促進するという考え方です!
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明快にして示唆に富んだご回答をしてくださいました岩田夏彦先生に深謝申し上げます。
受精卵が段階的に分化誘導されるカスケードは神秘的と思っていますが、人体の各パーツについても秘められているストーリーがあることに感動しています。
(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫