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※赤字の日はお休みさせていただきます。
11月12日は「いいひふ」と読めることから、この日を「皮膚の日」として、日本臨床皮膚科医会が1989年(平成元年)に制定しました。
これに因んで、この時期には全国各地で皮膚に関する催しが開催されています。
東京で開催された市民講座「皮膚:その素晴らしい機能」の記事が、日本経済新聞(11月10日)に掲載されていましたので、その中から日本皮膚科学会理事長・慶応大学医学部長皮膚科学教授の天谷雅行氏の講演要旨をご紹介いたします。
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演題:奥深い皮膚のかたちとはたらき
要旨:皮膚は胃や肝臓等と違って、目に見える臓器です。
しかし実際に見えているのはその表面だけで、実は薄い皮膚の内部でも様々な働きが行われています。
皮膚は、外部の抗原・ウイルス・細菌などから生体を守ろうとするバリア機能の働きをしています。皮膚から摂取された物質によって免疫反応が起こることを「経皮感作」といいますが、この経皮感作がアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなど種々のアレルギー疾患に関わっていることが明らかとなってきました。
表皮には、角層とタイトジャンクションがあり、体の内と外の空間を仕切るバリアとして重要な働きをしています。表皮の中には、ランゲルハンス細胞という免疫反応の最前線で外来抗原を捕捉する細胞もいます。
皮膚バリアの働きを詳しく解析していくと、経皮感作のしやすさは角層の質に依存していることが分ってきました。
一方、東京での観測データにおいて、現代人は100年前よりも屋外において平均気温が2度上昇し、湿度が15%減少した環境に住んでいます。空気が乾燥し角質機能が低下する生活環境の中で、皮膚をどう守るかは生活習慣の改善や保湿などのスキンケアが重要です。
皮膚バリアに関して正しい知識を持ち、角層のバリア機能を上手に保持することが皮膚の健康を保つ秘訣だと考えます。
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(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫