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※赤字の日はお休みさせていただきます。
治療から予防へ(セルフメディケーション)
26.アナフィラキシー
RIMファミリーのお客様から、身近に迫っているワクチン接種とアレルギーの関係についてご質問をいただいておりますので、お答えさせていただきます。
Q:
私はアレルギーマーチを経験してきています。
新型コロナウイルス用ワクチンは、アレルギーの人ではアナフィラキシーの危険性があり、特に女性の危険性が高いと報道されています。
原因物質として指摘されているのが、界面活性剤として化粧品や医薬品に汎用されているポリエチレングリコール(PEG)です。界面活性剤の安全性について教えてください。
A:
私の専門は「脂質の分子科学と生理作用」です。
脂質の分子科学の主な応用が界面科学であり、この研究に基づいて開発したのがRIMソープです。
現在進められているワクチン接種において、アナフラキシーショックの副反応が問題視されています。
ご質問をいただいた方がご覧になられた以下の記事:
「なぜ日本国内では新型コロナmRNAワクチン接種後のアナフィラキシーが多いのか?」
に対して界面科学者の立場でコメントいたします。
…続きを読む…
ワクチン接種によるアナフィラキシー発症原因として取り上げられているのが、ポリエチレングリコール(PEG)です。
PEGは非イオン界面活性剤合成に汎用されており、この界面活性剤は化粧品や医薬品に汎用されてきています。
PEG系の界面活性剤は安全性が高いと言われてきていますが、決してそうとは言い切れません。
例えば、石鹸の例で示します。
石鹸(脂肪酸とアルカリの塩)は、人類が紀元前から使用してきている界面活性剤であり、最も安全性の高い界面活性剤として知られています。
この石鹸に、私たちが常食している小麦の成分を加えた「茶のしずく石鹸」で、アナフィラキシーショックも含む多数のアレルギー発症を惹き起こしたことをご存知の方が多いことと思います。
単独では問題なかったものが複合化することにより、分子間相互作用の関係から、プラス効果を出す場合もあればマイナス効果になる場合もあります。
ワクチンで主薬の効果を高めることに利用されている物質を「アジュバント」と言います。
私はアジュバントの研究を5年ほどやってきています。
※アジュバント:https://vaccine-science.ims.u-tokyo.ac.jp/adjuvant/
ワクチン接種において、アレルギーの人にはアナフィラキシーも含めて何らかのアレルギーが起こる可能性が高いことは、従来から知られています。
以上のような観点から、ワクチン接種によるアナフィラキシー発症率が、なぜ、日本人に高く・女性に多いのかについて私の考えは以下のとおりです。
◆日本人にアナフラキシーが多い理由として、日本人のアレルギー罹患率(日本人平均で約5割)や感作率が高いことに基因している可能性があります。
◆ワクチン接種によるアナフラキシーは、世界も日本も圧倒的に女性です。
アレルギー体質になる「感作」の始まりは、皮膚経由の「経皮感作」が主であることが明らかになっています。
女性は化粧をしますのでPEG系だけではなく種々の界面活性剤による暴露を常時受けている状態になっていますので、アレルギー罹患率や感作率は女性の方が高くなっています。
このようなことから、ワクチン接種によるアナフィラキシー発症が、女性に圧倒的に多くなっているものと思われます。
免疫に基因する主な病気がアレルギーと感染症です。
私は、アレルギーを通して免疫を追究してきていますので、コロナ禍が始まった当初からアレルギーとの相互関係に注目してきています。
コロナ禍は、例えワクチンで見かけ上抑えることができるようになったとしても、今後も長年にわたって対策が必要になると思われます。
免疫の場が主戦場になっているアレルギーと感染症の相互関係の追究は、免疫の深い理解とアレルギー・感染症の予防や治療に不可欠と考えています。
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(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫