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※赤字の日はお休みさせていただきます。
近年、小麦アレルギーの人が激増しています。
米に並ぶ二大穀物の一つであり、日本人にとっても食材として欠かすことができない小麦において、なぜ小麦アレルギーが急増しているのでしょうか?
原因の一つとしてクローズアップされてきているのが「経皮感作」(皮膚から異物が体内に入りアレルギー体質になること)です。
小麦の成分がアレルゲンになることを明白にした有名な事例が旧「茶のしずく石鹸」です。
旧「茶のしずく石鹸」には、小麦由来成分の「グルパール9S」が使用されており、それが原因で経皮感作を受け、様々なアレルギー症状を呈することを2009年10月のアレルギー学会において国立病院機構相模原病院の福冨友馬医師が初めて発表しました。
主要な食べ物でも経皮感作を惹起してアレルギーを発症するという知見は、医学界に大きな衝撃を与えました。
この知見に対して、宮地良樹京都大学皮膚科学教授(2014年10月から滋賀県立成人病センター長)は、「皮膚アレルギーのセレンディピティ」と題した記事の中で次のように述べています。
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「食べることはあり得ない石鹸中に含まれている加水分解小麦によって食物アレルギーが惹起されるという可能性に少しでも思いを馳せることのできた柔軟な頭脳の持ち主に敬服したい。
その臨床力と慧眼は皮膚アレルギーにドラスティックな変革をもたらす貴重なパワーとなった。
食物アレルギーにおける経皮感作の解明は、その発症予防におけるスキンケアの重要性を改めて浮き彫りにした。」
(アレルギーの臨床 34(10),2014から抜粋)
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食物アレルギーによって現れる症状は、最も多いのがアトピー性皮膚炎です。
乳幼児においては約9割にもなっています。
これらのことから、免疫において皮膚と腸は密接に連動していることが解ります。さらに、経皮感作は多くのアレルギーに連動していることが指摘されています。
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京都府立医科大学の加藤則人教授が10年間400人以上の小中学生を継続して調査したところ、乾燥肌は健康な皮膚に較べてアレルギー性鼻炎(花粉症)の発症率が2倍であったと報告をしており、その原因として経皮感作を指摘しています。
(アレルギーの臨床33(2),2013)
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このようなことから、スキンバリアの重要性がアレルギーの観点からも重視されるようになってきています。
(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木正夫