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※赤字の日はお休みさせていただきます。
昔から、氏(遺伝子)より育つ環境が大事といわれてきています。
近年の研究により、遺伝子の機能発現は環境にも依存することが明らかになってきており、エピジェネティクス(※)に関する世界的な研究プロジェクト(国際ヒトエピゲノムコンソーシアム:http://crest-ihec.jp/ )が始まっています。
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人体を育む環境の原点が、羊水です。羊水という環境に常に接しているのが、皮膚です。
皮膚は、羊水が体内に浸透しないようにバリアとして働くと同時に、羊水という環境に接して免疫や皮膚感覚等の種々の学びをしていることと思われます。
赤ちゃんの皮膚は、出産直前の妊娠38週頃に完成すると言われていますが、厚さは大人の半分ほどしかありません。
また、胎児は羊水を飲み込み、おしっこを羊水中に排泄することによって循環系等内蔵の発達を促すと同時に、出産後に異物の最大の侵入経路である腸の免疫等の学びを胎児の段階から育んでいるいることと思われます。
このようなことから、腸は第2の脳、皮膚は第3の脳とも称されています。
次回は「羊水の不思議」についてご案内いたします。
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(※)エピジェネティクスとは
私たちの遺伝子は、DNAで構成されています。このDNA配列に変化が起こると、その変化は細胞分裂を介して、あるいは個体を通して、次の世代に受け継がれます。このような変化を、遺伝的変化と呼びます。
そしてこのような遺伝子の変化と表現型の変化を結びつける学問を遺伝学(ジェネティクス)といいます。
一方、DNA配列に変化は起こらないのに遺伝子の機能が変化し、その表現型が次の世代まで受け継がれることがあります。
例えば、私たちの身体を構成する細胞は、基本的には同じ遺伝情報をもっています。ところがそれぞれの細胞は発生分化の過程で、特異的な性質を子孫細胞に伝えるようになります。
このようにDNA配列の変化がないのにその形質が子孫(細胞)に受け継がれることをエピジェネティクスといいます。
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(株)構造機能科学研究所
鈴木 正夫