2016.04.09
前回に続き、花粉症についてご案内いたします。
免疫は、腸と皮膚が密接に連携してその機能を果たしています。
その機能に常在菌が重要な役割を果たしていることが明らかになりつつあり、この常在菌たちが病気になるのを防いだり(免疫)、心の状態にも深く関与していることが解ってきています。
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健全な人体には、約1000種類・数百兆個の細菌を宿しています。
私たちの体を形成している細胞数は約37兆個と言われていますが、宿している細菌数はその何倍にも達しています。
そして、この人体に宿る細菌のことを常在菌と呼んでおり、その全体をマイクロバイオーム(Microbiome:細菌叢)と称しています。
常在菌が存在している場所は、異物や雑菌と接触することの多い消化器官系と皮膚です。
最も数が多いのが大腸で、糞便1g当り約1兆個の腸内細菌が含まれています。
10年ほど前までは、腸おける細菌の種類と数は、約100種類・約100兆個といわれていましたが、今ではその数倍はいると考えられています。
人体の各部位における細菌数は下記のとおりです。
<消化器官系>
口腔:100億個
胃:1万個
小腸:1兆個
大腸:数百兆個
泌尿生殖器:1兆個
<皮膚>
皮脂膜:1兆個
次回は「皮脂膜とそこに棲む常在菌」についてご案内いたします。
(株)構造機能科学研究所
鈴木 正夫